大阪大学大学院理学研究科附属フォアフロント研究センター大阪大学大学院理学研究科附属フォアフロント研究センター

新たな研究領域を開拓し
世界トップレベルの研究成果を得る

大阪大学大学院理学研究科附属フォアフロント研究センター(FRC)は,2022年4月1日付けで,基礎理学プロジェクト研究センター(PRC)を発展的改組することで設立されました。

前身であるPRCは,2011年10月に,大学院理学研究科に属する6つの専攻や2つの附属センター(熱・エントロピー科学研究センターと先端強磁場科学研究センター)における教育研究と並行して,理学研究科の教員を中心とする先鋭的な研究プロジェクトを,理学研究科内外の学問領域と協力しながら,集中的かつ機動的に推進することを目的とした組織として設立されました。この間,大型の競争的資金を得た研究プロジェクトと拠点研究が合わせて16件採択され,専攻や研究科の枠を超えた分野横断型大型プロジェクト研究活動の場として機能してきました。さらには,従来の理学研究科では極めて少なかった産学共創共同研究を3件開始することができ,企業と理学研究科の結びつきの強化とそれによる新しい研究スタイルも徐々に定着してきました。一方で,2015年に「挑戦的研究部門」を新設し,挑戦的・萌芽的な個人研究を推進する新たな枠組みを構築したものの,具体的テーマが1件しかなく,なかなか充実させられませんでした。また,大型の競争的資金を獲得するための支援,さらに研究科内の専攻横断や学内の部局横断による新たな研究を立ち上げて集中して実行するための支援が不十分でした。

そこで,FRCでは,理学研究科での最先端研究やプロジェクト研究のみならず個人研究をも徹底的に推進するため,各専攻から数名の個人研究者を推薦してもらい,研究以外の業務を可能な限り免除することにより,研究に3年程度集中してもらう仕組みを構築し,世界トップレベルの研究成果を得るとともに,新たな研究領域を開拓し,理学研究科全体の研究レベルの向上と大阪大学の研究ブランディングの向上を目指すことにしました。また,分野横断に資する研究プロジェクトは,優れたプロジェクトリーダーからの提案を元にして選考し,その推進のための積極的支援をできるようにしています。

本センターでは,このように,最先端研究を進めることができるような体制の強化とともに,将来ノーベル賞級の独創的基礎研究を生み出せるような環境の整備を行っています。