大阪大学大学院理学研究科附属フォアフロント研究センター大阪大学大学院理学研究科附属フォアフロント研究センター

分野横断プロジェクト研究部門

日本電子YOKOGUSHI協働研究所 質量分析オープンイノベーションプロジェクト

大阪大学と日本電子が設置した日本電子YOKOGUSHI協働研究所内の質量分析オープンイノベーションプロジェクト

本プロジェクトは、2017年4月に発足した質量分析オープンイノベーション共同研究講座を発展的に解消し、大阪大学と日本電子の間で進行していた他の共同研究プロジェクトと統合・再編、生命機能研究科に設置した日本電子YOKOGUSHI協働研究所の一プロジェクトとして、2018年4月より理学研究科基礎理学プロジェクト研究センター内に設置されました。質量分析関連研究のみならず、電子顕微鏡や核磁気共鳴などの日本電子のコア技術と連携して新たな応用分野を開拓することを使命として活動しています。

特色 FEATURE

産学連携のコアとして質量分析に関わる技術開発・応用開発を進めます。

さまざまな分野の研究者・企業との連携を進めます。

医歯薬から環境まで幅広いテーマを取り扱います。

日本電子YOKOGUSHI協働研究所の一翼を担い横断的な研究を推進します。

成果 RESULTS

研究成果

歯周病のオンサイト診断装置・手法の開発を行っています。

本プロジェクトでは、研究開発テーマとして、歯周病のオンサイト診断装置・手法の開発を行っています。現在、より短時間で分析可能な手法開発と同時に、ベースとなる病態を知るための代謝物分析技術開発を行っています。また、新規のイオン化技術開発や細胞検出・同定技術開発、PM2.5分析・解析手法開発を行っています。

二つ目のミッションとして、科学・理科教育の推進を掲げて活動を行っており、海外からの研修生や短期留学生を受け入れ、実機を用いた実習を実施しています。また、関西地区の高校生を対象にしたイベントに協力し、大学での体験学習として電子顕微鏡を用いた観察・分析を行っています。

三つ目のミッションとして、外部機関・企業などとの共同事業・協力を掲げています。一例として、質量分析にかかわる研究者・技術者で普段学会などでは議論することの少ない話題についてざっくばらんに議論する場として「ワイガヤ会」を定期的に行っています。2021年度はWEB開催として12回開催しています。

阪大で開発されたMULTUMイオン光学系を応用して市販化されたJMS-S3000のイオン光学系

今後の発展

協働ユニットとして大型プロジェクトへの参加を見据えた活動

本プロジェクトを核として、学内外の研究室、民間企業が集まって、2018年3月より協働ユニットを発足させました。これは、機器開発、応用研究、ユーザーなど立場のことなる研究者が参加して、新たなアイデア、ものづくりを進めていくためのプラットホームとして機能することを狙っており、様々なテーマについてディスカッションを行うミーティングを定期的に開催しています。さらに、参加している研究室、企業を核として大型研究開発予算の受け皿となる新規の分析機器開発を担った研究開発を行いつつ、科研費や学内外の公的資金による独自の要素技術開発に取り組む予定です。また、設立の理念に基づき今後も以下の項目についても取り組んでいく予定です。

1、質量分析に関する技術開発・応用研究の推進 
2、科学・理科教育の推進 
3、外部機関・企業などとの共同事業・協力